若者2人に1人「花粉症」予備軍 根本的治療法はあるのか

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減感作療法は、はじめの3か月毎週注射を打つ

   注射による減感作療法は保険が適用され、費用は初めての年は1万2000円~1万7000円程度、翌年からは7000~12000円程度かかる。

   一方、山形大学医学部耳鼻咽喉科の太田伸男先生は、

「減感作療法は、花粉エキスを摂取した期間、つまり治療した期間、効果が続くと言われています。例えば、2年摂取し続ければ、その後2年効きます。しかし問題は、はじめの3か月は毎週注射を打たなければならないということです。さらに、エキスの濃度を濃くしていくと、気分が悪くなる、血圧が低下する、冷や汗がでるといった『ショック症状』が出る人もいます」

と指摘する。

   注射が嫌い、頻繁に病院に通えないという人に好評なのが、「舌下免疫療法」だ。

   舌の下にスギ花粉を含むエキスを滴下する。流れてしまわないように舌下に置いたパンくずの上にエキスを滴下して行なう。このパンくずを2分間舌下に置いたままにし、その後吐き出す。これを最初の4週間は毎日1回行う。その後は花粉飛散期終了まで週1回、花粉飛散後は月2回やる。月に1回程度通院し、滴下は家で行う。

   三重大学医学部附属病院耳鼻咽喉・頭頸部外科で、スギ花粉に効く舌下法を実施している。

   担当医師の湯田厚司先生は、

「注射が嫌いという人や、自宅でできるという点がうけて、利用する患者さんはすごく増えています。完治したという人は1~2割程度で、注射に比べて低いですが、薬に比べたらよく効いているという患者さんが多いです」

という。

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