酒で失敗「反省」繰り返す人 「専門家に相談」が重要

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「アル中」「アルコール依存症」を本人にぶつけるのは禁物

   なお、アルコール依存の度合いを測る方法としては、国立大学機構・久里浜アルコール症センターによる「新久里浜式アルコール症スクリーニングテスト」が有名だ。10項目にわたる質問項目に「はい」か「いいえ」で答えるもので、質問項目には

「二曰酔いで仕事を休んだり、大事な約束を守らなかったりしたことが時々ある」
「酒をやめる必要性を感じたことがある」
「飲まないほうがよい生活を送れそうだと思う」

といったものが並んでいる。

   アルコール依存の問題に取り組むNPO法人「アルコール薬物問題全国市民協会(ASK、東京都中央区)」の今成知美代表は、アルコールで問題を起こす人への対策方法について、こうアドバイスする。

「アルコールが原因で問題行動を起こす人に対しては、問題行動が起こった時点で、家族などが『専門家に相談しよう』と働きかけること(介入)が重要です。ただ、この段階で、社会的偏見と誤解を含む『アル中』『アルコール依存症』といった言葉を本人にぶつけるのは禁物です。本人は、逆に『自分で酒量を減らせるから大丈夫』と、態度を硬化させてしまいます」

   ただ、治療にこぎつけるまでには、家族内で協力することが必要だとも強調している。

「介入は、ひとりで行うのではなく、家族の他のメンバーや親戚と協力して『チーム』として行うのが大事です。(問題行動を起こす)本人が、周りから『男は酒ぐらい飲めないとダメだ』みたいなことを言われて、治療を受けさせようという努力が台無しになることもあるからです。そして『家族みんなが、あなたのことを想っていて、治療して欲しいと思っている』という気持ちを伝えることが必要です」
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