低金利にネットの口コミ効果  住信SBI銀行の住宅ローン絶好調

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   未曾有の金融危機でマンションや戸建て住宅が売れないなかで、インターネット専業の住信SBIネット銀行の住宅ローンが好調だ。2007年9月に取り扱いを開始して以来、わずか1年半で融資実行額が1500億円を突破。ネット専業銀行としては最速の達成となった。同行の広報担当者は、好調の要因を「低金利」とみているが、マスメディアへの広告宣伝費を使わず、「自社のホームページで借り換えキャンペーンの告知をした程度」といい、ネットの口コミ効果も強調する。

ネット専業、来店不要のメリット大きい

   住信SBIネット銀行は2008年11月10日に、住宅ローンの融資実行額1000億円を達成。景気悪化で住宅販売が不振を極めるなかで、じつに98日で500億円を積み増したことになる。

   同行の住宅ローンの一番の魅力は「低金利」。たとえば、固定金利型の期間20年で年2.45%、期間30年では年2.50%(2月17日現在)。メガバンクの三菱東京UFJ銀行の20年固定型(保証料一括前払い型)が年4.40%、みずほ銀行の20年固定型が年4.350%。最も低い三井住友銀行でも、固定期間15~20年が年2.70%、同20~35年が年3.56%だから、いかに低いかわかる。

   低金利に加えて、固定金利の期間や変動金利型などの金利タイプのバリエーションが豊富で、金利タイプの変更手数料も無料。また、一部繰り上げ返済が1円から1円単位で可能で、こちらも手数料が無料だ。もちろん、申し込みから契約、融資審査、実行までをすべてネット取引で行うので来店の手間もない。それもあって、利用者は北海道から九州まで、年齢層も30歳代から60歳代と、幅広く獲得した。

「中高年もネットへの抵抗ありません」

   「金利設定もありますが、商品性が評価されたのだと思います」と、広報担当者は胸を張る。同行の住宅ローンには、8疾病保障を無料で付保するサービスもある。

   住宅ローンに疾病保障を付保するサービスは、最近の住宅ローンの「流行」だが、利用できる条件が上限40歳代から50歳代だったり、借り換えには利用できなかったりと厳しい。住信SBIネット銀行では、この条件を上限65歳以下に緩和、借り換えニーズにも対応。それによって、すでに他行で住宅ローンを借りている中高年の利用が増えたとしている。

   「借り換えキャンペーン」を展開したこともあるが、住宅を購入する新規利用者と借り換え利用との割合は「ほぼ半分です」と明かす。

   「フィナンシャルプランナーなどに返済の見直しについて相談したり、ネットの価格サイトをみて金利を比べたりする利用者は少なくないようです。中高年もネットへの抵抗はありません」(広報担当者)。こうした「口コミ効果」を好調の要因にあげている。

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