大手各社は薄型テレビの事業改革や見直し作業進める
薄型テレビ事業に完全に見切りをつけたパイオニアは今後、国内首位のカーナビゲーションなど車載機器事業に注力し、経営の再建を目指す。既に1月には、レーザーディスク(LD)プレーヤーの生産を打ち切ると発表しており、経営のスリム化を一段と強化する構えだ。
薄型テレビについては、パイオニアだけでなく、大手各社が現在、事業改革や見直し作業を進めている。ソニーは国内のテレビ2工場を1カ所に集約すると決めたほか、パナソニックもパネル工場の稼働延期などを打ち出している。今後もパイオニアに続く大胆な戦略が動き出す可能性は高い。一方、パイオニアがテレビ事業の完全撤退に伴い、世界で正社員と非正規社員の計1万人を削減すると発表するなど、家電大手の再編・事業見直しの影響は広い分野に及びかねない雲行きだ。