市場からは評価の声 パナソニックの大規模リストラ

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V字回復を再現できるかは不透明

   「パナソニックの顔」とも呼ばれてきた薄型テレビは、世界市場での価格の急激な下落と販売不振で、パナソニックの収益の柱という存在から一転、09年3月期には初の営業赤字に陥る見通しとなっている。このため、パナソニックは国内のパネル工場の集約を進めたうえで、チェコの組み立て工場の工程の一部をタイに移管するなど世界規模での合理化を図り、黒字化体質によみがえらせようと狙う。

   09年3月期に最終赤字に転落する見通しになったとはいえ、大規模なリストラ断行の結果であることから、パナソニックは今回、市場からは評価を受けている。02年3月期の構造改革後、業績の「V字回復」を果たした成功体験も心強い。しかし「今回の金融危機と景気悪化は想定を超えている」(電機大手)という状況の中、再び業績のV字回復を再現できるかは不透明だ。景気動向次第では、いっそうのリストラが必要になる可能性もある。

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