ペナントレースではジャッジが「緩く」なる?
こうした混乱ぶりに、ペナントレースは大丈夫なのか、と心配になるが、NPBはJ-CASTニュースの取材に対し「苦情のメールは多く寄せられている」、としながらも、
「選手も、審判も初めはルール変更に伴う多少の戸惑いがあるかもしれませんが、じきに慣れてくれるでしょう」
と話し、今のところ元に戻すことは考えていない様子だ。
パリーグの審判員を長年勤めた小林晋さんはJ-CASTニュースに対し、こんな裏話を語った。
「ルールが変更になった初年のキャンプでは、審判はあえて厳しいジャッジをします。だから、紅白戦ではルールを巡って必ず大きな批判が出る。厳しくする理由は、シーズンに入ってから試合をスムーズに進めるための布石なんです」
小林さんは「15秒ルール」が試合を活性化させる可能性が高いとみる。野球には長くダラダラと試合を進める「戦略」もあるが、テンポ良くピッチャーが投球する試合は引き締まり、面白くなる場合が多いからだそうだ。また、ペナントレースに入れば、新ルールに選手は慣れてくるばかりでなく、審判も試合を壊さないように「緩いジャッジ」に変化していく。
「ファンの方々が騒いでいるのは知っていますが、心配することはないですよ、と言いたいですね」