拓銀や山一が破綻した97年度末と似ている
「派遣切り」が08年後半から目立ち始めたことを考えると、「自殺志願者」が増える可能性は濃厚だ。さらに、
「運営は『持ち出し状態』で、保護すべき人が増えるほど、運営も厳しさを増していきます。公的支援が必要です」
と訴える。
一方、自殺対策に取り組む別のNPO法人「自殺対策支援センター ライフリンク」(東京都千代田区、清水康之代表)は、「生きるための支援策」を探しやすく設計した検索サイト「ライフリンクDB」を開設、反響を呼んでいる。
ライフリンクでは、現在の状況は、北海道拓殖銀行や山一証券が破綻するなどして自殺者が増加した97年度末と似ているとみており、清水代表は、
「対応が後手に回れば回るだけ(自殺者が)多くなりかねない切迫した状況だ」
と警鐘を鳴らしている。
同サイトは、当初09年春にオープンする予定だったが、金融危機の影響から、予定を4ヶ月早めて「いのちの日」にあたる08年12月1日に開設された。開設以来、サイトには1日あたり500ページビュー程度のアクセスがあり、マスコミ報道されたときなどは、その5倍程度に跳ね上がるという。