不祥事発覚「漢検」の理事 元文化庁長官は何をしていたのか

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ちゃんと理事会が機能していなかった

   元文化庁長官が在任しているのに、なぜ度重なる指導をしなければならなかったのか。

   これについて、文科省の生涯学習推進課では、「指導の後、検定協会は、検定料の値下げをしたり、新しい級を作ったりして、収支のバランスを取るように改善しています。しかし、それが不十分だったということです」と説明する。

   公益法人に詳しい江戸川大社会学部の惠小百合教授は、これに疑問を呈する。

「チェックをきちんとするのは、理事会メンバーの責任です。詳しくは聞いていないのでよく分かりませんが、ちゃんと理事会が機能していない可能性があります」

   つまり、元文化庁長官が理事としてどれだけ貢献していたのか疑問があるということだ。

   そして、理事会が機能し、公益事業らしく検定料を引き下げたり、収益を再投資したりするようになるには、情報公開の徹底が必要と説く。

「昨年12月からスタートした新公益法人制度では、情報公開が制度的に整備されました。それを利用して、社会全体が監視する状況を作るしかありません。今まで、なあなあでやってきたのが、いつでもホームページなどを通じた情報公開で不特定多数の目に留まるようになる状況ですね」
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