損保大手3社が経営統合 陰の主役はトヨタ?

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2社が併存で「リストラ効果には限界がある」

   三井住友海上との組み合わせには、日本生命にも複雑な感情があったようだ。日本生命としてもニッセイ同和の先行きを懸念していたが、三井住友海上は三井生命、住友生命と親密。日本生命にとっては、ライバルとの「呉越同舟」にもなってしまうからだ。

   ただ、念願の「東京海上超え」を目前にした三井住友海上が絶好の機会を手放すはずがなかった。統合は、持ち株会社の三井住友海上グループHDの傘下に三井住友海上火災保険と、あいおい・ニッセイ同和の合併会社が入る。2社の合併は、三井住友海上との「対等統合」を印象づける狙いとみられている。三井住友海上は持ち株会社の社名から「三井住友」を外す「譲歩」も決断した。

   もっとも持ち株会社の傘下に当面、2社が併存するため、「リストラなどの統合効果には限界がある」との指摘も出ている。統合は3社の微妙なバランスを何とか崩さないようにまとめ上げただけに、もろさが付きまとい、「大胆な経営判断や事業展開の機動力に欠けるのではないか」との不安も消えない。

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