自動車大手が系列下請けに「正社員派遣」 人材押しつけにならないのか

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三菱は国内販売会社に派遣

   三菱自動車は09年2月4日、3月期(08年4月1日~09年3月31日)業績予想の修正を発表した。売上高2兆100億円(前回予想2兆3600億円)、営業利益50億円(同500億円)の見通し。当期利益は200億円の黒字から600億円の赤字に修正した。

   同時に、緊急の人材有効活用策として正社員約170人を国内販売会社に派遣する方針を打ち出した。

   大幅に減産し、非正規従業員を減らす計画を立てているトヨタ自動車。正社員の関連会社への派遣については、「今のところ決まっていない」としている。

   一方、日本自動車販売協会連合会が09年2月2日に発表した1月の新車販売台数(軽自動車を除く)は、前年同月比27.9%減の17万4281台で、6か月連続で前年を下回っている。ブランド別では三菱自動車が36.3%減、マツダが29.2%減、日産自動車が24.6%減、ホンダが23.4%減、トヨタ自動車が22.5%減。いずれも大幅に落としており、「正社員派遣」の動きは広がる可能性もある。

   部品メーカーの業界団体、日本自動車部品工業会の広報担当者によると、自動車メーカーの「雇用維持」を目的とした関連会社への人材の「押しつけ」は、「今までにも聞いたことがない」。

「苦しいのは自動車メーカーだけでなく部品メーカーも同じで、受注が半分近くに減り、資金繰りができない状態です。給与は派遣元が負担するといっても、受け入れればコストはかかりますし、経営が厳しくなると思います」

と訴えている。

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