1月末までの減産規模は計1000万トン
自動車メーカーの需要減に対応するため、鉄鋼メーカーは08年秋以降、相次ぎ粗鋼の減産幅を拡大し、1月末までの減産規模は計1000万トンに達する。鉄鋼メーカーはこれまで、高炉に投入する原料を減らしたり、高炉に送る風の量を調整したりして、粗鋼生産を落としてきたが、「あまりにも鋼材需要が落ちており、もはや原料の投入を減らすような調整では対応できない」(業界関係者)という状態に陥っている。
新日鉄の宗岡正二社長(日本鉄鋼連盟会長)は1月の鉄鋼連盟の定例会見で、「思い切った減産をして、需給を立て直すことが最重要課題だ」と述べたが、さらに高炉休止の動きが拡大する可能性もあり、鉄鋼産業の行方は混とんとしている。