マンガ「ドラゴンボール」や、TVゲーム「ドラゴンクエスト」のキャラクターデザインで知られる人気漫画家の鳥山明さんが、歌手の浜崎あゆみさんの似顔絵を描き、CDにプリントされて発売する事が決まった。スポーツ紙はこぞって「巨匠の鳥山氏が似顔絵を提供することは希だ」と報道したが、ネットでは「似顔絵を描くのが好きなのでは」とし、鳥山さんが過去に描いた有名人の似顔絵の「発掘」が進んでいる。
千秋、品川、川島も描いてもらっていた
似顔絵には、マンガ「ドラゴンボール」のキャラクター「亀仙人」のロゴ入り胴着を来た浜崎さんの横顔が描かれている。今回の2人のコラボは、鳥山さん原作で全世界に公開される映画「DRAGONBALL EVOLUTION」(09年3月13日公開)のテーマソングを浜崎さんが歌うことから決まった。新曲「Rule/Sparkle」の初回限定盤CDとDVDの盤面にプリントされ、09年2月25日に発売される。
スポーツ紙各紙によれば、
「鳥山氏がアーティストの作品に参加したのが初めてならば、実在の人物を描いた似顔絵が商品化されるのも初」(サンケイスポーツ09年2月3日)
だそうだ。鳥山さんは、
「似顔絵は、じつはすごく苦手。特に浜崎さんのようなシュッとした女性はホントにむずかしく、似てない!なんて怒られないか心配です」
と話しているという。
確かにビッグな2人のコラボは話題性十分だが、ネットでは、スポーツ紙の報道に首をかしげている人が多いようだ。それは、鳥山さんは過去に何人もの有名人の似顔絵を描いていて、実は「似顔絵を描くのが好きなのでは」という疑問だ。
例えば、タレントの千秋さんが自身のブログをまとめた単行本「苺同盟」の帯に、王冠を頭に乗せている千秋さんの似顔絵を鳥山さんが描き、
「ボクにはまるで遠い星からのレポート。でも楽しいのだ!センスって大事だな~」
とのコメントを寄せている。お笑いコンビ「品川庄司」の品川佑さんは自身のブログで、
「なんと、あの世界の鳥山明先生に似顔絵を描いてもらったのです」
とし、鳥山さんに描いてもらった「ドラゴンボール」のキャラクター風の2種類の似顔絵を披露している。
キャラクターデザイン依頼主の似顔絵も
そのほかにも、お笑いコンビ「麒麟」の川島明さんと、「次長課長」の井上聡さんの共同ブログ「井上と川島のこの世はでっかい宝島」の扉ページには、2人の「ドラゴンボール」キャラクター風の似顔絵が掲載。著作権マークには「鳥山明」とある。また、人気ゲームクリエイター坂口博信さんが「ブルードラゴン」の制作でキャラクターデザインを鳥山さんに依頼。完成の記者会見では鳥山さんが描いた坂口さんの似顔絵が披露された。
これだけでも、鳥山さんは似顔絵をたくさん描いていることが分かる。「描くのが好き」といえなくもない。ホントのところはどうなのだろうか。鳥山さんが「ドラゴンボール」の連載をしていた「週刊少年ジャンプ」の編集部に問い合わせたところ、
「アーティストの似顔絵を描くのは初めてだと聞いていますが、鳥山先生が似顔絵を描くのが好きかどうかはわかりません」
ということだった。