静岡県を中心に年間1500件以上の住宅を建築・販売していた住宅メーカー「富士ハウス」が破産した。今建築中の住宅も数百件あるといわれ、注文主たちは「マイホームを完成させられるのか」「支払った金は返ってくるのか」と不安に駆られている。mixiでは早くも「被害者の会」が立ち上がった。
mixiに書き込まれた注文主たちの唖然、茫然
住宅メーカーが倒産すると建築中の家はどうなるのか?(写真はイメージ)
富士ハウスは静岡県浜松市に本社を置く木造住宅メーカー。東海地区を中心に関東から関西まで78支店を展開し、年間418億円の売上(2008年3月期)があったが、個人消費の落ち込みや過大な設備投資などで業績が悪化。経営再建に向けた金融機関との協議も、金融情勢の悪化などで不調に終わったため、2009年1月29日に東京地裁に破産を申請し、破産手続きの開始決定を受けた。
同社に建築を依頼していた注文主たちは翌30日、テレビやネットのニュースで破産を知って仰天することになる。SNSサイト「mixi」の日記には、呆然とする注文主のコメントが多数書き込まれた。
「信じられないことがおこりました 建築中の我が家でしたが、お願いしていたハウスメーカーが今日倒産。工事もストップ。いつ完成するのかもわからなくなってしまいました。旦那と2人で呆然としているところです」
「かなり落ち込んでます… そうです 契約してました… 100万返ってこない… 来月地鎮祭の予定で楽しみにしてたのに… 今年は旦那が厄年だし、私は八方塞がりだから建てる時期ではなかったのかな…」
「うちが契約している富士ハウスが破産宣告しました とんでもない事になりました。昨日破産をしたようなんですが、それなのにうちは今日家を作ってましたよ 本来なら今日は上棟式だったんです。だから、朝から大人数の大工さんが家を作ってたのに…。アハハ もう笑うしかないです…」
また、すでに住宅の引渡を受けているという人も「アフター保証がなくなってしまう」と嘆いていた。mixiでは1月31日に「富士ハウス被害者の会」のコミュニティも立ち上げられ、70人以上がメンバー登録した。今後の行方に関する不安や疑問の解消のため、情報交換を行っていくという。