麻生首相「高そうなスーツ」 1着30万円オーダーメイド

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「今までの首相に比べて自信と知性を感じます」

   ファッションデザイナーで日本メンズファッション協会理事長の池田ゆう氏は、麻生首相のファッションについてこう語る。

「おしゃれは言葉を使わないメッセージで、世界にメッセージを発信する首相にとって重要な意味を持ちます。今まで(の首相)は無難な服装が多かったですが、それに比べて麻生首相の服装からは自信と知性を感じます」

   知性を感じるポイントは、「肩」と「ウエストライン」だという。肩はジャケットにきちんと収まっており、きれいな線が出ている。ウエストラインには「ドレープ」(布地にできるゆるやかなたるみ)ができて、体のラインが美しく現れている。

   歴代首相に比べて群を抜いておしゃれに気を遣っている麻生首相だが、一方でこんな点が気になるという。

「専門家がスーツを見る時、スラックスに注目します。最近は細めで丈はやや短めが主流ですが、麻生首相の場合は裾が広がっているように見えて、古い印象を与えてしまいます。また、ネクタイの結び目にディンプル(結び目にできるシワ)ができていないのも気になりますね。細部までおしゃれに気を遣うことで、小さなところまでまじめにやっているという好印象を与えます」

   テレビに映る時にもっとも目立つのは襟元だ。せっかく上等なスーツを着ていても、映し出されるのは上半身だけだったりする。

「首相は真っ白なシャツがお好きなようで、それ自体はとてもすてきだと思います。ただ、ちょっと糊づけされすぎているのか、硬いように見えますね。襟がもう少し柔らかなものだと、Vゾーン(襟元)の印象がもっと良くなるのではないでしょうか」

   08年9月11日付け「産経新聞」に「自民総裁選『中身』と『外見』5氏チェック」と題する記事が載っている。ファッションデザイナーのドン小西氏が自民党総裁選各候補者のファッションチェックを行っている。麻生首相は淡いグレーのスーツに水色で袖と襟が白いシャツ(クレリック)、水色のストライプが入った紺のネクタイを合わせた。

「上着の袖をわざと短くしてシャツのカフスボタンを見せたり、クレリックのシャツを選ぶなど、トレンドに敏感な麻生さんらしいスタイルだね。普段から、足を長く見せるためにひざを絞ったり、上着のウエストを細くしたりと時代の最先端を意識している」

   一方で、商社の課長クラスなら好感を持てるが、「一国の総理として考えたら少しやりすぎ」「ミーハーで貫禄がない印象となり、国民は逆に引いてしまう」とも指摘している。

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