「公表すれば教育現場が苦しくなる」
しかし、公表を決めたと報道されている市町村はこれら僅かで、他の市町村は公表するかどうか迷っている。今回のテストで上位にランクされた県庁所在地の市は、「公表はしません」という。その理由を、
「結果が低いよりも高いにこしたことはなく、結局は比較され、低い所にシワ寄せが行き教育現場が苦しくなる」
と打ち明ける。
ある教育委員会関係者はJ-CASTニュースの取材に対し、市町村が公表しようとしない理由は、先の「学力テスト」結果を公表するかどうか大混乱した影響を引き摺っていることと、「学力テスト」に比べ関心が低く、公表するかしないかの論議すら行われていない自治体が多いのではないか、と推測する。この関係者は、
「1985年に実施された『体力テスト』の抽出調査に比べ、結果が悪いのは誰もがわかっていたこと。それならば、改善するための資料として役立てるため、市町村の結果を全部オープンにしたほうがいいと思っている」
と話している。