ファストリ買収「セオリー」 どんなブランドなのか?

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   カジュアル衣料「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングが傘下におさめる高級婦人服ブランド「Theory(セオリー)」に注目が集まっている。一体どんなブランドで、「ファストリ」はどう使おうとしているのか。

   カジュアル衣料「ユニクロ」が好調なファーストリテイリング(FR)は、高価格帯の婦人服ブランド「Theory(セオリー)」を展開するリンク・セオリー・ホールディングス(LTH)を完全子会社化する方針を2009年1月28日に発表した。買収額は約295億円。FRはすでにLTH株式の約32%を保有し、持ち分法適用会社にしている。

   「Simple・Basic・Stylish」をキーワードにしたベーシックなラインの「Theory」と、より高価格の「Theory Luxe」(日本のみ展開)の2ラインを展開している。上質なストレッチ素材を用い、機能性が売り物だ。スーツやジャケットを多く扱っており、主に働く女性の支持を集める。

世界一のアパレル製造小売業を目指すファストリ

   「Theory」の価格は、ジャケットが5万円前後、スーツは10万円前後。09年春の新作ラインアップでは、ジャケットが4万8300円、トレンチコートが6万5100円、ブラウスが1万9950円となっているほか、ニットやワンピースといったカジュアル服も揃えている。紳士服「Theory MEN」と子供服「Theory petit」(日本のみ展開)もある。

   全国40店舗を展開し、主に百貨店で販売している。一方、世界的な不況下で衣料品が売れず、LTH の09年8月期第1四半期の連結業績(08年9月1日~11月30日)は、売上高が前年同期比11.7%減の160億2600万円 、営業利益は38.1%減の11億6600万円、経常利益は61.1%減の4億円と低迷。ファーストリテイリングの資金力でグローバル化を進める方針で、今後の展開が注目される。

   また、FR主力の「ユニクロ」にとってもメリットがある。「ユニクロ」は国内746店舗、海外はアジアを中心にイギリス13店舗、アメリカ1店舗、フランス1店舗を出店している(09年1月現在)。一方のセオリーは欧米中心に展開する。セオリーの世界的なブランド力を取り込めば、ユニクロのグローバル展開も大きく飛躍しそうだ。FRは「世界一のアパレル製造小売業を目指していきたい」とコメントしている。

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