「不退転の決意は変わらない」
こんな状況に対して、河村事務所は、
「そもそも、正式な出馬表明はしていませんし、今のところは記者会見も予定されていません」
と、腰がひけた答えをする。さらに、
「本人は『不退転の決意』という言葉を連発しているので、それが地元メディアで大きく報じられてしまっているようです。地元ではずいぶん警戒されているようですが、脅威に思っていただけるのは有り難いこと。『夢を語る政治家』としては、良いことなのではないでしょうか」
と、余裕の構えだ。
一方、党本部は県連からゲタを預けられた形だが、鳩山由紀夫幹事長は1月27日、「出馬を断念する可能性があるのか、説得を試みたい」と発言。説得が不調に終わった場合は、世論調査を行い、その結果で判断したい考えだ。
河村氏は1月22日時点の朝日新聞の取材に対しては、
「たとえ党の推薦がなくても、不退転の決意は変わらない」
と話したといい、「無所属」での可能性を示唆してもいる。だが、民主党の名古屋における地盤は、かなり強固なものだとされる。知名度がダントツの河村氏とはいえ、仮に「無所属」となった場合、情勢は不透明だ。