新聞、テレビ消滅の危機 主流は「ローコスト・メディア」?

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将来的には、コンテンツ有料化に向かう?

   仮に、テレビ局や新聞社がインフラを切り離してローコスト・メディア化に成功したとしよう。現状では、しかし、十分な収益性にはほど遠い。ネット上では、新聞社のニュースサイトも、紙媒体の没落を補う存在になっていない。広告依存型では、多くのユーザーを持つ巨人ヤフーが独り勝ちの様相になっているのだ。

   では、どうすれば、生き残ることができるのか。

   ネット上のビジネスモデルに詳しいインヴィニオ取締役の高井正美さんは、将来的には、コンテンツを有料化せざるを得ないと指摘する。

「広く大衆に訴えることができるコンテンツなら、広告としてペイするのでスポンサーが付きます。しかし、顧客の好みが分散して、何千万人が見るようなコンテンツは成り立たなくなっており、広告モデルが崩壊しています。そんな中でバラエティのような低予算番組を量産すれば、コンテンツがチープになって次第に飽きられていくでしょう。いずれは、よいものを作ってお金をもらう課金モデルに転換せざるを得なくなります」

   消費者全体のマスマーケットには無料化モデルが当てはまっても、限られた消費者のニッチマーケットには有料化モデルが合うという。広告効果が得られないため、有料化で制作費を回収せざるを得ないからだ。いわば、視聴料を取るBS、CS放送のようなあり方だ。

   一方、テレビ局や新聞社では、ビジネスモデル転換への動きは鈍いようだ。日本テレビの氏家議長は、東洋経済のインタビューで、広告減収の原因について、流通業界の寡占化で大衆向けの広告の重要性が低下しているため、などと説明。ネット広告も衰退しつつあり、テレビ局はどれだけよい番組を作れるか本業回帰が重要だと主張している。

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