米国新政権を困らせて、中国が得するところがあるだろうか
米国債の問題については、08年12月4日と5日に北京で開かれた米中戦略経済対話の中でも議論されたと言われている。詳細は中国でもアメリカでも報道されていないが、「アメリカはこれ以上中国人民元の切り上げについて触れない。その一方で、中国もアメリカの金融安定に協力する」という内容で両国政府は合意したとされる。
北京にあるアメリカ問題の専門家は、
「アメリカの新政権はスタートしたばかり。オバマ政権自体が中国に難題を投げたわけではないし、中国もオバマ氏に困らせるつもりはないはず」
と答えた。
中国は、満期前の国債を多く抱えており、それを売って利益が出るかどうか。仮に、国債を売った米ドルをアメリカの社債、株などの購入に使うとする。それは現在の国債と比べて果たして安全だろうか。さらに米国新政権を困らせて、中国が得するところがあるだろうか。中国は売却に今のところ否定的だ。
(J-CAST 北京)