不況に比較的強いとみられる居酒屋も例外ではなかった
「白木屋」「魚民」「笑笑」を展開するモンテローザの広報担当者は、こう話している。
「もともと低価格戦略でやっており、消費者の節約志向にマッチしていると思っています。今のところ酒類などの値下げは考えていませんが、お客様が安さを求めているのか、それとも値段だけでなく、味、サービスも総合した価値を求めているのか、検証していかなければなりません」
「庄や」「日本海庄や」を展開する大庄。毎年5月頃に実施するメニュー改定に向けて、検討中だ。広報室の担当者は、
「値下げ合戦になるのではないかという懸念はあります。しかし、下げるのには体力がいりますから、何の戦略もなしに下げられません」
とし、しばらくは様子見だという。
外食不況は深刻で、東京商工リサーチによると08年1月~11月の飲食業の倒産件数は前年同期比7.2%増の682件。「平成で最多」だった。内訳は食堂、レストランなどの一般飲食店が486件。バー、キャバレー、ナイトクラブが106件。酒場、ビヤホールが84件だった。原因別では「販売不振」が489件で最も多く、全体の7割を占める。低価格メニューを提供し、不況下でも比較的強いとみられる居酒屋も例外ではない。外食産業の業界団体、日本フードサービス協会によると、居酒屋の客数は08年8月以降、連続して前年を下回っている。