「婚活ブーム」の一方で 結婚紹介業への苦情増加

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「結婚相談所がインチキをしているのでは?」

   結局、男性は32万円を支払って会員になった。「私は33歳ですが、今も独身で、これを逃すと一生結婚できないかも・・・という弱みがありました」と明かす。意中の女性と出会うことはできたが、それっきりだった。それから月に1度、女性を2人ずつ紹介してもらい、もう8人ほど申し込んだが、1度も返事がないという。

   回答の中には「パーティで会った女性はサクラだったのではないか」という意見もみられる。というのも、その回答者(男性)は同様のケースでサクラのバイトをしたことがあるそうだ。サクラかどうか真相はわからないが、問題があるケースもなくはないようだ。

   東京都が運営する情報サイト「東京くらしWEB」には、新聞広告を見て結婚相談所に行ったという20歳代女性からの苦情が紹介されている。

   相談所の担当者に、「男性は一流企業勤務。今日入会すればこの人を紹介できる」と言われ、写真を見せられた。サービス利用期間1年間、約20万円の契約をし、しばらくして第1回目の紹介写真とプロフィールが届いたが、そこに勧誘の時に見せられた男性の写真はない。相談所に問い合わせると「(男性は)退会した」と言われ、信用できないので解約したいと思っている。

   別の20歳代女性は、ネットで見つけた結婚相手紹介サービスを利用している。もっぱら外国人の相手を紹介する業者だが、今まで紹介された外国人男性は結婚の意志がなかったり、著しく高齢だったりして、とても適当とは思えない。業者に抗議しても誠意ある対応をしてくれないという。

   東京都消費生活総合センターの相談担当者は、こう忠告する。

「『結婚』という夢を描いて事務所を訪れて、サービス内容や料金システム、中途解約する際の違約金などを確認せずに入会してしまう人が多く、後々『こんなはずじゃなかった』というトラブルを招いています。『必ずうまくいく』『だいたいの人が結婚できる』というセールストークに乗せられず、結婚できるかは相性の問題もあるので、期待とマッチしないこともあるとわかって、契約するのをおすすめします」
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