総務省「遅れが出てくるのは仕方ないですね」
「国会で成立しなければ動けない」という意見が多い中、足立区は定額給付金担当課を立ち上げ、6人の職員が業務にあたっている。
「30万世帯が対象となりますが、印刷所に印刷、封筒作りを依頼して上がってくるのに1~2か月間を要します。それから申請書に宛名を打ち出すのに4~5日、封入封かんに10~14日かかります。国の予算が決まってから区議会で予算組みしても年度内の配布に間に到底間に合いません。そのため足立区では何かあったときのために取ってある『事務費』を回して、印刷業者との契約を進める考えです」
万が一、給付金事業が廃案になれば補助金は支給されないので、「区長の決断がいる」そうだ。
一方、小規模な自治体ではこんな具合だ。
1233世帯が暮らす東京都檜原村の村民保険課の担当者は、
「何も進んでいません。対象世帯もまだ把握していません。でも、対象となる人口が少ないので、国で通ってからでも間に合うでしょう」
と話す。
6552世帯の日の出町も、「これからつめていきます」(企画財政課)としている。
自治体ごとにばらつきのある現状について、総務省自治行政局定額給付金室の担当者は、
「予算が取れないと動けないというのはわかりますが、申請書類の様式をどうするとか、準備できることはあると思います。しかし、大きな自治ではどのくらい作業が発生するかにもよりますので、遅れが出てくるのは仕方ないですね」
と話している。