富士通社長「自社製品買え」メール 「社外秘」バレたのは社員カキコミ

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   富士通の野副州旦社長が「自社製品を買って会社を支えて欲しい」などと国内約10万人の社員にメールで伝えたことが新聞で報道された。実は、このメールは社員限定でいわば「社外秘」。なぜメディアに出てしまったかといえば、富士通社員と思われる人物の「2ちゃんねる」へのカキコミだったのだという。

「ノ副社長から富士通製品買えってメールが来てたね」

「野副州旦社長が最近、『自分たちの会社を自分たちで守ろう。グループ全員が集まれば大きな力になる』、『BUY FUJITSU(富士通製品を買おう)』と呼び掛けるメールを社員に送った」

と2009年1月20日に読売新聞が報じた。景気悪化で消費が落ち込み、同社のパソコンと携帯電話の販売が前年実績を下回るのが確実になったため「苦肉の策」として社長自ら社員に直接呼びかけることになった、と同紙は伝えている。

   しかし、富士通の広報によれば、この社長メールは、社員限定の「極秘事項」だったそうだ。それがなぜ出てしまったのかというと、「2ちゃんねる」のカキコミを読売新聞の記者がみつけ、富士通広報に事実確認をしてきたからなのだという。

   そのカキコミは「2ちゃん」の「富士通ウラ掲示板」スレ。09年1月16日付けに、

「そう言えば、ノ副社長から富士通製品買えってメールが来てたね・・」

というのが出てくる。これに対し、

「俺は富士通リフレカレーを1箱購入して売上に貢献してやったぞ。おいお前ら、うちの製品買え。ウンコどもが!」
「富士通テンのカーナビもお忘れなく」
「トヨタを見習って、幹部全員がクルマ一台分くらいの買い物を率先してすべきと思う。社員にキャンペーン張るのはその後だろう」

などと、富士通社員のカキコミと思われるものが続く。

野副社長は社員の愛社精神に火を付けたかった?

   富士通広報はJ-CASTニュースの取材に対し、確かに不況で厳しい状況が続きパソコンも携帯電話も前年の売上げを下回る予想を立てているが、メディアが報じている、売上げ回復のための「苦肉の策」とは違う、と説明する。社長からのメールと報じられているのは、月に数回社員宛に配信している社長の「メールマガジン」で、09年1月13日に出されたもの。「自社製品購入」の件は、様々な記事が掲載されている中の一文にすぎないのだそうだ。また、自社製品の社内販売キャンペーンは昔からあり、特に新しいものではない、としている。ただし、社長直々に購入を呼びかけるのは異例のこと。

「野副社長は社員の愛社精神に火を付け、共にこの不況を乗り切ろう、というメッセージを出したのでしょう。購入を呼びかけたからといって強制ではありませんし、買うか買わないかは社員の自由なんです」
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