元派遣社員に「農業」が大人気 相談会は定員オーバー状態

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「仕事があるならとにかく働きたい、安定した仕事に就きたい」

   全国の農業法人の求人情報を扱い、電話や面談形式での相談も行っている全国新規就農相談センター(東京都千代田区)も雇用情勢が悪化していることを受けて、1月7日から緊急対策として求人数を増やしている。1月19日現在で募集は正社員248人、パート189人。

「1月に入ってから、電話やメールでの問い合わせや面談が増えています。派遣切りにあったという人や、今派遣で働いているが今後が不安だという人など、いろいろです。工場で働いていたという人で、屋外で健康的に働きたいという理由から農業を目指す人もいました。ほとんどの人は農業の経験がないが、仕事があるならとにかく働きたい、安定した仕事に就きたいという印象を受けます」

   1月27日には東京しごとセンター(東京都千代田区)と共同で、「緊急相談会&就農セミナー」を開催する。1月6日から募集を開始したが、東京しごとセンターの担当者は、「1週間ほどで定員の50人に達し、他のセミナーに比べて早い段階で締め切りました」と明かす。

   トヨタ自動車など製造業が多く集まる愛知県名古屋市でも、農業セミナーを2月8日に実施する。セミナーの事務局となっている人材紹介会社インテリジェンス(東京都千代田区)の担当者は、

「定員は30人としていますが、募集開始から1週間ほどで約50人の応募がありました。愛知は製造業の雇い止めが多いからでしょうか、注目が高いようです」

と話している。

   応募者は20歳代半ばから40歳代が多い。2月1日には東京で、2月7日には大阪で行うが、それぞれ1月19日時点で40人ほど集まっており、「再就職の道に農業を選ぶ人が全国的に増えているのではないか」とみている。

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