米大手自動車メーカー3社(ビッグ3)の2008年の米新車販売台数のシェアが全体の47.5%となり、初めて50%を割り込んだことが、米調査会社オートデータのまとめで分かった。ビッグ3の販売不振の実態が改めて裏付けられた形だ。また、新車販売の台数は、欧州の年間台数を下回るのは確実な情勢で、これまで「世界最大の自動車市場」と呼ばれてきた米国はその座から転落することになる。
ビッグ3はそろって2~3割もの大幅な落ち込み
08年の米新車販売の全体の台数は、前年比18.0%減の1324万4018台と2ケタの減少だった。1992年(1290万)以来16年ぶりの低水準で、米市場全体が縮小していることを改めて示した。欧州自動車工業会(ACEA)の調べでは、欧州28カ国の08年1~11月までの新車販売台数は前年同期比7.1%減の約1378万8000台。欧州市場も縮小はしているものの、11月の段階で既に米国の年間台数を上回っており、これまで「世界最大の自動車市場」と呼ばれてきた米国は欧州に逆転されたこととなる。
米政府から緊急融資を受けたビッグ3の一角、ゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーは3月までに政府に経営再建計画を提出しなければならず、一段と厳しい局面に陥る可能性も出てきた。
08年の米国市場がこれほど厳しかった最大の要因は、ビッグ3のちょう落だ。GMは前年比22.6%減の293万3451台。フォード・ モーターは20.1%減の190万7864台、クライスラーは30.0%減の145万3122台で、ビッグ3はそろって2~3割もの大幅な落ち込みになった。