美容室にいかず自分で染める 女性用白髪染め剤が好調

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   女性用白髪染め剤の売れ行きが好調だ。団塊世代ジュニアが「白髪世代」に突入したため、とみられているが、懐事情もあって美容室代を節約して自分で染める人も増えている。美容室でやってもらうのに比べて手間も時間もかかるが、お金をかけずに美しくなりたいという女性の執念がうかがえる。

発売開始から1か月間で170万個を出荷

   花王によると女性用白髪染め(家庭用)の市場規模は500億円で、日本人口のボリュームゾーンである団塊世代ジュニアが35歳前後に達し、「白髪世代」に突入したことが追い風となって、年々拡大している。

   そんな中で同社が2008年10月から発売している白髪染め「ブローネ 泡カラー」が大ヒットしている。白髪が気になり始める35歳から50歳代に売れており、発売開始から1か月間で170万個を出荷した。容器から出てきた泡をそのまま髪につけ、手でもみ込みながら染めるので、後頭部や髪の内側までムラなく仕上げることができる。クリームや液体が主流の中で画期的な商品だ。

   同社の広報担当者は、

「通常のヘアカラー新製品に比べて3倍のペースで売れました。従来品の場合、髪の毛を小分けにして根本から少しずつ塗る必要があり、面倒くさいという意見が多かったのですが、泡カラーは簡単にできると好評です」

とPRする。

   一方で、不景気で美容室代を節約して自分で染める人も増えている。

「(美容室に)行かなくなることはないと思いますが、回数を減らして自分で染めるという人もいるのでしょう」

   店頭販売価格は1000円台で、700円台がボリュームゾーンの白髪染め剤の中では高めの設定だ。しかし美容室で染める場合は5000円前後かかる。

   ヘアカラー商品を豊富に扱っているマツモトキヨシの広報担当者は、

「不景気で消費全体が落ち込んでいる中でも、08年10月以降は毛染め関係の商品が伸びています」

と話し、業界内での期待が高まっている。

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