「ソニーショック」で企業の態度も変わってきた
リクルートが民間企業を対象に08年10月16日~11月12日に実施した調査では、2010年卒の大学生・大学院生の新卒採用見通しについて、「増える」とした企業は前年より9.7ポイント減の8.3%で、「減る」としたのは同比8.9ポイント増の15.7%だった。また、「わからない」とする企業も前年比5.2ポイント増の25.1%だった。08年に比べると就職活動が厳しくなりそうだが、その後も就活生をめぐる環境は厳しさを増す。
人材業界では、08年12月9日にソニーが正規社員約8000人を含めた計1万6000人を削減する大リストラ計画を発表した「ソニーショック」の前と後で、「企業の態度も変わってきたのでは」と指摘する声もある。
エン・ジャパンが2008年12月9日~15日に、民間企業499社を対象に行った調査では、新卒採用を「50人以上」としていた企業は08年10月時点では11.8%だったのに対し、12月では8.4%にまで減った。逆に「5人未満」とする企業は、10月時点では18.2%だったのが、25.5%にまで増えた。エン・ジャパンの広報担当者は、「情勢を見て、考え方を変える企業も出てきたようだ」と話している。