「パワースポット」として女性誌などで取り上げられる
伊勢市観光協会には、こんな問い合わせも増えている。
「神宮が『パワースポット』として雑誌に取り上げられるようになり、インターネットで調べて問い合わる女性が増えています。また紹介された雑誌を片手に、観光案内所を訪ねる20歳代の女性もいます」(同協会職員)
全国の「パワースポット」を紹介するサイト「日本のパワースポット」によると、パワースポットとは精神的なエネルギーに満ちた聖地のこと。2、3年ほど前から女性誌などでも取り上げられるようになり、近年のスピリチュアル・ブームも手伝って広く知られるようになった。
タレントの眞鍋かをりさんも08年10月22日付けの自身のブログで、日本でも指折りのパワースポット「明治神宮」(東京都渋谷区)に行ってきた、と報告。その頃「なんとなくの閉塞感を感じていた」ので、占い師に勧められて明治神宮内にある井戸「清正井」を見に行った。「やっぱり、パワースポットというのは効くんですね。次の日から、すごく覇気が出てきた気がします」と感想を述べている。
伊勢神宮の参拝者は、女性に限らず増えている。2013年に行われる20年間に1度の大祭「式年遷宮」に向けて、05年から様々な行事が進んでいる。雑誌やテレビで取り上げられる機会が増え、例年の参拝者年間500~600万人が、07年、08年ともに700万人を超えた。神宮司庁広報担当者は、
「参拝者を数え始めた1895年以降、700万人を超えた年はこれで10回になりました。過去にはいずれも式年遷宮が開催された年とその翌年に超えましたが、07年、08年は式年遷宮の5、6年も前に突破しました」
と驚いている。