パチンコ人気回復の兆し? 「不況に強い」神話が浮上

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   この大不況で、遠出せず、近所のパチンコ屋に行く人が増えたのかもしれない。パチンコホールが大手を中心に増益傾向で、シンクタンクが「強気」の投資判断をしたというのだ。パチンコ離れが言われて久しいが、「不況に強い」神話はやはり健在だったのか。

パチンコ機メーカー、1割強増益の見通し

「うちは、通年で最高益を出すようになっていますよ。2009年も、今の調子をキープしたいと思っています」

   パチンコホール最大手のマルハン(京都市)では、自社の業績をこう話す。

   パチンコ人口は近年、娯楽の多様化、出玉規制などから、ピーク時の半分の約1500万人にまで落ち込んでいた。全日本遊技事業協同組合連合会によると、その影響で、「ここ数年間は、全国で毎年1000店ぐらい減ってきた」。

   それなのに、2008年末ごろから業界で増益予想が出始めているのだ。大和総研では、12月15日付リポートで、パチンコ・パチスロ業界関連セクターの投資判断を「強気」とした。それによると、パチンコホールは中小の倒産が続く一方、大手の業績が上がってきており、ホール全体の粗利が確実に改善に向かっているという。パチンコ機メーカーについても、主要各社の09年3月期の営業利益を前期比で13%増と予測している。

   リポートでは、不況に強いとされる業界の強みが徐々に発揮されるようになってきている、としている。

   マルハンでも、09年3月期の連結業績予想で、売上高、営業利益とも前期に比べて1割強も増える見通しになっている。同社では、その好調の理由について、こう説明する。

「1円パチンコを積極的に導入し、少ない金額で長く遊べる点が不況下で受け入れられているのかもしれません。また、(ギャンブル性低下で)人気が落ちたパチスロに替え、パチンコの台数を増やした判断もよかったのでは。倒産した業者の分、シェアを取ってチャンスに変えていることもあります」
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