ソニーが発売するポケットサイズの超小型・軽量ノートPC「VAIO type P」が、ネット上で大評判を呼ぶ「話題商品」になっている。家電量販店では「予約しないと発売日に購入できない可能性がある」と話しており、予約注文が相次いでいる。
10万円前後と高価格で、「付加価値」で勝負
ソニーが発売する超小型・軽量ノートPC「VAIO type P」
ソニーは2009年1月16日、超小型・軽量ノートPC「VAIO type P」を発売する。大きさは幅24.5センチ、奥行き12センチ、厚さ約2センチで、長形3号の封筒とほぼ同じサイズという。重さはわずか約634グラムと超軽量。「片手で掴めてポケットにも収まる小さな本体」がウリだ。
さらに、キーボードでのタイピングが快適にできるように、キーピッチをおよそ16.5mmにしたほか、解像度「1600×768」を持つ8型ウルトラワイド液晶を搭載したことが大きな特徴だ。また、リチウムイオンポリマー電池を搭載しており、最大で約4.5時間駆動できる。
デザイン面でも工夫している。天板、ディスプレイ、底面からネジ穴を排除したことに加え、マグネシウム合金に多層塗装と手作業での研磨を加え、本体の天板は高い光沢をもつようにしてある。「ベリドットグリーン」「クリスタルホワイト」「ガーネットレッド」、ネット直販限定の「オニキスブラック」の4色展開。5万円前後という低価格で展開するネットブックに比べると、割高の10万円前後が見込まれており、従来のネットブックとの「付加価値」で勝負する構えだ。
ネット上では「type P」が大きな話題を呼んでいる。製品が発表された2009年1月8日、個人のブログで話題になっているキーワードを解析するサイト「kizasi.jp」では、「type P」を意味する「ポケットスタイルPC」がキーワードランキングの1位になった。
「予約しないと発売日に店頭でお渡しできないかもしれない」
ネット上では「これは欲しすぎる」といった好意的な書き込みが相次いでおり、ブックマークサイトでは、
「携帯でほぼ必要な情報にアクセスできる時代になったとは言え、快適なキーボード入力と広い画面は魅力」
「久しぶりにVAIOで『イイ!』と思った」
といった評価の声が上がっている。あるIT企業のエンジニアも「ルックスがいいのに加え、これまでのネットブックはキーボードが打ちにくかったが、『type P』はキーピッチが打ちやすいもので、キーボードをよく使うユーザーには便利だ」と評価している。
多くの家電量販店では、製品発売が発表された09年1月8日から予約注文を受け付けている。受け付け開始の翌日1月9日に、都内の家電量販店に問い合わせたところ、
「予約が結構入ってきている状態なので、予約しないと発売日に店頭でお渡しできないかもしれない」
といった答えが相次いで返ってきており、店頭での人気も「沸騰中」だ。