定額給付金迷走やまず 「私はもらう」閣僚続々

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橋下徹知事は、逆に所得制限打ち出す

   そんな迷走ぶりへのさや当てなのか、大阪府の橋下徹知事は、政府の方針転換翌日の2009年1月7日、高所得者受給の流れとは逆の考えを打ち出した。なんと年収400万円未満までの所得制限をするアイデアをぶち上げたのだ。

   余った金額は、学校の耐震化などに充てたいという。府内の市町村長との意見交換会で明らかにしたもので、「麻生総理は『地方分権の訓練だ』と言っている」と述べ、条例化を探る考えを示した。

   ただ、現実には難しいようだ。所得制限については、08年11月の与党合意で、その下限は1800万円となっており、総務省の定額給付金室でも、「内容は変わっていません」と言う。また、「給付金の目的外使用はできない」とし、400万円未満の分までしか大阪府に交付できないと説明。鳩山総務相も、目的外給付金について、「国からはびた一文も出せない」と記者団に語っている。

   橋下知事も総務省に問い合わせたようで、7日の記者会見で、「そんなことを言ってるから日本はダメになる。柔軟に対応するとか役所はやってくれりゃいいのに」と怒りをぶちまけた。

   実際に定額給付金の事務をする市町村からも、政府の迷走ぶりに批判が出ている。

   全国市長会会長の佐竹敬久秋田市長は、7日の会見で、「国会議員までもらうとなると、この施策にまたまた違和感を抱いてしまう」と疑問を投げかけた。

   当初、政府は、自治体の主体性を尊重すると言ったのにも関わらず、今度は逆のことを言っていると見ての発言らしい。一方、総務省では、自治体にどこまで権限を持たせるかについて、「議論を整理しており、検討中です」と言うのみだ。

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