「為替制度からは除外する案が有力になってきた」
通販で商品を購入する人は増えている。日本通信販売協会の調べでは、2007年度の売上高は3兆8800億円で、前年度に比べて5.4%の伸びだ。そのうち、代引きを利用している人の割合は33.8%。次いでコンビニでの支払いが23.6%だった。
代引きサービスが「為替取引」となれば、犯罪収益移転防止法が適用され、家に届けられた商品が10万円を超えると免許証などの本人確認ができる証明証を、本人が宅配業者に提示しなければ、商品は渡してもらえない。家族が代わりに受け取ることもダメ。受け取るためには委任状が必要だという。消費者にとっては、とんでもなく面倒になる。
宅配業者らの猛反発に、既存のコンビニ収納や宅配業者の代引きサービスは「その他の資金移動サービスとして、為替制度からは除外する案が有力になってきた」(前出の銀行関係者)という。銀行界の目論見は崩れた形だ。