読売、「特集なし」特ダネで勝負
読売新聞は、1面トップに「『生体認証』破り入国」との見出しを掲げ、「特ダネ」を掲載した。不法滞在で強制退去処分を受けた「韓国人の女」が、特殊なテープを指に貼って指紋を変造、指紋を照合して行われる入国審査(バイオ審査)をくぐり抜けて不法に再入国していたことが判明した、というものだ。
社会面トップでも、「生体認証」の記事を扱った。国外退去処分を受け、韓国で暮らしている女のインタビューを掲載。不法入国を請け負う韓国人ブローカーの存在と、ブローカーが用いている手口を明らかにしている。今回のケース以外にも、相当数の不法入国の可能性があるとして、記事では、「入国審査のあり方や、テロリストの入国阻止の方法を早急に検討し直す必要がある」と警告している。読売新聞には、政治面の対談と地方版以外には大型連載記事は載っていない。
08年の元日特集では「地球からの警告」(毎日新聞)、「環境元年」(朝日新聞)と、各紙がこぞって環境問題を取り上げた。しかし09年は、経済・雇用問題に関心が集まっているようだ。