不況でも丸井は投資額変えず 新宿中心に6店舗200億円 

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   衣料品や高額商品の消費の冷え込みで全国百貨店の売上高が9か月連続でマイナスとなり、改修や新規出店を見送る動きが目立つ中、丸井グループは東京・新宿地区の既存5店舗の改装と、新1店舗の開業に約200億円を投じる。低価格の衣類を中心に揃えた店舗や、OLをターゲットにした店など特色を打ち出していく考えだ。

価格帯や品揃えの見直しは図る

   関東を中心に東海、関西に百貨店「マルイ」を22店舗展開する丸井グループは約200億円を投じて、東京・新宿地区の店舗を強化していく。2009年4月下旬に伊勢丹新宿本店の向かいに新館がオープンするほか、同年2月から秋にかけて「マルイ ヤング新宿」「同シティ1」「同シティ2」「インザルーム」「マルイメン」の既存5店舗を順次改装する。

   日本百貨店協会が発表した08年11月の全国百貨店売上高は、前年比6.4%減と9か月連続でマイナスを記録。衣料品や高額商品の消費の冷え込みが厳しく、業界全体で縮小傾向にあるなかでの大規模な投資に業界の注目が集まっている。

   丸井広報担当者は、

「景気が悪化していますが、規模を縮小することなく当初の計画通りに改装していきます。もっとも、08年10月頃から消費状況が厳しさを増しているので、価格帯や品揃えの見直しを図り、お客様の声を取り入れた店作りをしていきます」

と話す。

   09年2月に改装する「ヤング新宿」には低価格の衣類を中心に揃え、「ファストファッション」館として位置づける。ファストファッションとは東京・銀座、原宿にオープンしたスウェーデン発のカジュアル衣料「H&M」や、ファーストリテイリングの「ユニクロ」に見られるような低価格路線の衣料のことで、衣料全体が低迷する中でも売れ行きが好調な分野だ。同館では低価格のアパレルブランドのほか、プライベートブランド(PB)も扱う。PBの中心価格は従来よりも1割から2割下げる見込みだ。

   同時期に改装する「シティ2」は以前から定評がある個性的な「ゴシック&ロリータ」ファッションを中心に、今風にアレンジした着物やチャイナドレスといった「アジアンモダン」も取り入れる。

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