「ガンガン高値で買い取ります」と大PR
町の貴金属店や質屋などにプラチナ・ジュエリーを持ち込んでくる人も減っている。直営店でジュエリーの売買も手がけている田中貴金属は「(高値だった)この夏に比べると、ジュエリー類の持ち込みは少なくなりました」と話す。
「ブランド質屋」の看板を掲げる「ル・デポ」は「安いのでダメですね」と、ため息をつく。それもあってか、最近はなんとかお客を呼び込もうと、町の貴金属店などのチラシが舞い込むようになった。そこには「ガンガン高値で買い取ります」「その場ですぐに現金をお渡しいたします」「使わない宝石・貴金属を売って!」の文字が躍っている。
しかし、安値にもかかわらず、このところ「お客が増える兆しがある」と話す貴金属店もある。東京都内の、ある貴金属買取専門店には、使わなくなったジュエリー類をまとめて持ち込む人がいる。生活費の一部に充てているようで、世界的な景気の悪化で手元に現金が必要な人もまた増えているというわけだ。
前出の貴金属店主は、「プラチナだけでなく、金もシルバー混ぜて、なかには片方だけのピアスや千切れたネックレス、サイズの合わなくなった指輪などを持ち込んでくる人もいます」といい、不景気の影響を指摘する。