環境開発費用や設備投資をねん出できるのか
長い目で見て、ビッグ3の真の再建には、コスト構造だけでなく、日欧の自動車メーカーに遅れをとっている低燃費車や環境対応車開発など、収益確保につながる新車開発が不可欠。しか し、これまで大型車に偏ってきたビッグ3にとって、生産体制の改革には相当なコストが必要とみられる。政府からの融資を受けて大規模なリストラも進めなければならない条件の下で「十分な開発費用や設備投資をねん出できるかは疑問だ」との声も強い。
こうしたハードルをクリアして、米政府や米国民の理解を得なければ、政府からの融資継続は不可能となる。GMとクライスラーが政府に再建計画を示さなければならない3月には、再び事態は混乱し、破綻懸念が再浮上する可能性もある。