市立岐阜商の立命館「移管」 「100年に1度のチャンス」挫折の原因

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100パーセント立命館大へ進学できる

   一方で、立命館にも今回の「移管」にはメリットがある。今回の岐阜商高の「移管」の提案の狙いについて広報課は、「岐阜市の活性化のお手伝いができれば」とするほか、「立命館大学への志願者も多い地域で、ニーズにもお応えしたい」と話しており、中部地方に拠点を作ることで大学ビジネスを広げたいという思惑もあるようだ。

   立命館は2006年に滋賀県守山市の公立高校を立命館守山高校に移管した実績も持つ。08年8月には、立命館の理事長が岐阜市で説明会を開き、「100パーセント立命館大へ進学できる高校をつくるのが目的」と話し、市民向けの公開講座を開設するなど移管のメリットを市議らに説明していた。

   立命大といえば関西の有力校。市教育委員会などでは、教育に熱心な世帯を地元に取り込める、名古屋圏からの通学者も見込める、といったメリットも見込んでいた。フジテレビ系情報番組「とくダネ!」が岐阜駅前で50人を対象に行ったアンケートでも、立命館への移管について、賛成とする意見が36人に上り、反対とするのは14人という結果だった。

   立命館は、細江市長の辞任表明について、

「予想外のことであり、まことに驚いております。私どもとしては当面は事態の推移を見守りたいと考えております」(広報課)

とするコメントを発表。ある市関係者も、

「都会の方は(今回の不採択について)どう思います?テレビでも『もったいない』って言ってたでしょ。岐阜は田舎なんで、封建的なんですよ」

と漏らしている。

   09年1月の市長選で岐阜市民はどういう判断を下すのか。

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