危機感の薄さ、当事者能力の欠如を指摘する声も
この危機感の薄さ、当事者能力の欠如ゆえに、郵便事業会社は2カ月間も郵便物を放置していても気付かなかったのだと言われても仕方ない。翌3日の自民党PTで、西川社長から釈明の一言もなかったのは、その表れと批判されてもおかしくない。関係者の間では「日本郵政として今回の未配達問題は、郵便物の輸送を委託した運送会社の問題と見ているのではないか。日本郵政としては、むしろ被害者意識が強いのではないか」の声も漏れる。
今回の郵便物の輸送は、下請けの運送会社とJRを使うルートで、郵政公社時代から何も変わっていない。日本郵政としては「郵政民営化の弊害」などと言い訳できない点にも留意する必要がある。人災ともいえる今回の事故を反省し、具体的な原因究明と再発防止策をとれるのか否か。それが示されない限り、安心して年賀状など投函できないとの声が噴出しそうな失態だ。