株価も米国次第、オバマ氏次第?
ここ数年の1月の株価をみてみると、2006年はあの「ライブドアショック」が勃発。新興企業への信用がガタ落ちして05年12月30日に1万6111円43銭あった日経平均株価は、06年1月17日に1万5000円台に割り込んだ。それどころか、東証マザーズやジャスダックといった新興市場はいまだに低迷から脱せないでいる。
06年12月29日は1万7225円83銭。明けた07年1月11日に1万6000円台に下落したが、その後持ち直し3月までは1万7000円台をキープした。
07年夏のサブプライム問題の発覚後、株価は1万5000円台まで下落。そして08年1月4日の株価は、大納会の07年12月28日に比べて616円37銭安の1万4691円41銭。08年は、いきなりの下落ではじまったのだ。
1月の株価は、米国企業の10‐12月期決算が1月半ばから発表されることから、その影響を受けやすい。「1月暴落説」の根拠のひとつはこの決算発表で、米国のどの企業も「相当悪い内容になることは間違いない」(第一生命経済研究所・主席エコノミストの嶌峰義清氏)と予測している。
これだけでも株価の下げ圧力には十分だが、さらに追い討ちをかける不安材料がある。1月20日に就任するオバマ新大統領が打ち出す景気対策だ。早くから米自動車産業への支援を表明しているオバマ氏だが、この景気対策が不十分と判断されると、期待が大きい分、失望感も大きく広がり、株価も一気に下落するという読みだ。株価「5000円」も米国しだい、オバマ氏しだいというわけだ。
前出の嶌峰氏は「米国が抜本的な金融政策を採らなければ、株価が下がるリスクは止まらない」と指摘する。
12月の株取引は売買が少しずつ増えていて、「底値とみている個人投資家が買いに入っている」(インターネット証券)というが、12月が底値という判断は早計かもしれない。