ネット生保原価開示で大反響 「1日で24万PV」、問い合わせも殺到

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   ネット生保の原価開示で、既存の生保業界がいかに経費や利益を保険料に多く上乗せしてきたかが浮き彫りになっている。保険金支払いに使われる原価部分と実際の保険料を比較することができるからだ。これに対し、他の保険会社からは、サービス内容も考えるべきだとして、「原価は開示すべきものではない」との主張が出ている。

大手生保は原価の3倍近い保険料?

ライフネット生命保険のホームページ
ライフネット生命保険のホームページ

   ネット専業のライフネット生命保険が、タブーとされてきた保険の原価を開示し、業界に衝撃を与えている。こんなダイヤモンド・オンラインの記事が2008年12月8日、ヤフーのトピックスに載ると、同生保のサイトにはアクセスが殺到した。

「1日で24万ページビューと、5月の開業以来で最高になりました。メールも、これまでの10倍来ています」

   同社の広報担当者は、その反響の大きさに驚く。ほとんどが、賛同の意見だという。

   「純保険料」と言われる保険の原価に対し、営業コスト、利益などにかかるのが手数料部分の「付加保険料」。純保険料は、一般的な日本人の場合、保険会社ごとにそれほど変わらないとされており、問題は、付加保険料だ。

   ライフネット生命保険によると、ベーシックな定期死亡保険なら、30歳男性、保険期間10年、保険金額3000万円の場合、年間保険料は約4万円。同社では、11月21日から始めた原価開示で、このうち純保険料が約3万円、付加保険料が約1万円であることを明らかにしている。

   これに対し、民間研究者による調査によると、ある大手生保は、年間保険料が2倍の約8万円。純保険料はほとんど変わらないため、5万円が付加保険料という計算になる。つまり、原価の3倍近い保険料になっているわけだ。

   ライフネットでは、「確かに、他社との比較だけなら、保険料だけで分かります。しかし、原価と付加保険料を比べれば、保険の営業などにかかる費用の割合がいかに大きかったかが一目瞭然です。こうした情報公開によって、保険を選ぶ判断材料になると考え、原価を開示することにしました」と説明する。

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