伊丹空港から成田空港まで飛び、そこから海外に行く
関空の場合、北米路線で見てみても、開港時は5路線だったのが、現在では3路線にまで減少。09年3月からは2路線にまで縮小されることが決まっている。関西圏の利用客が国際線を利用するにしても、伊丹空港から国内線で成田空港まで飛び、そこから海外に行く、という傾向に歯止めがかからない状態だ。
日本航空広報部は、
「基本的な考え方として、空港ありきではなく、お客のニーズに合わせて事業を展開・維持していく」
としているが、その一方で、97年に廃止していた関空-成田便を09年度にも導入する意向だ。「大阪南部の利便性を考えるとニーズがある」というのがその理由だが、伊丹-成田便と平行して運行する姿勢は変わらない。
関空広報グループでは、
「成田ではなく、関空からの直行便を利用して頂くというのが最終的な目標ではあるが、国際線を利用するにしても伊丹空港を利用する傾向がある。せめて、関空を利用して国際便に乗ってもらえれば」
としているが、関空が国際空港としての利用拡大につながらない状態は続くことになりそうだ。大阪府では08年内にも空港運営のあり方について素案をまとめ、関空の利用拡大を図っていく構えだ。