アンケートに答えるだけで 「歯の治療費タダ」で大騒ぎ

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   会員になりアンケートに答えるだけで歯科診療費がタダになる――そんな仕組みを作ったNPO法人が札幌市に現れた。驚いた札幌市歯科医師会は2008年12月4日に緊急記者会見を開き、北海道厚生局に調査を依頼したことを明かした。会員は既に6000人。その半数が自己負担金ゼロで診療をうけたのだという。いったいこんなことは可能なのか。違法ではないのか。

年金暮らしの老人など生活弱者を救う?

   このNPO法人は「CMケア機構」という。医療関連のセーフティーネットを構築することを目的に05年に設立されたのだそうだ。歯科診療の自己負担金をゼロにするためには、まず、同社の会員となり、アンケートに答えることが必要。入会費も会費も無料だが、年収が520万円以下で健康保険証を持っていることが条件になる。このアンケートに答えることで「報酬金」が発生。それが治療費になる。治療期間は1年以内で、通院が重なって治療費が多くなれば、別のアンケートに答えなければならない。

   アンケートの内容は、NPO法人が作ったこの仕組みに関する感想や、歯科医院・医師に対する意見、経済動向調査といった簡単なものだという。運営資金はどこから出ているのかというと、発行する広報誌の広告収入、提携先の歯科医院から得られる紹介料的な収入など。提携している歯科医院は現在2つ。この仕組みをスタートさせたのは07年6月からで、会員は現在6000人。平均年齢は57.6歳。その半数が歯科医院に通ったという。

   医療関連の仕事に40年間携わってきたという「CMケア機構」の小林料治理事はJ-CASTニュースの取材に対し、保険料を真面目に払っているのに収入が少ないために治療費が払えない、そんな生活弱者が増えていることがNPOを作ったきっかけだった、と説明する。

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