損害保険ジャパンは6期ぶりの赤字に転落する見通し
09年3月期決算の業績予想も全6社が下方修正し、最終利益で東京海上が前年同期比約4割減、三井住友も約6割減と厳しい業績が続く。10月以降は日経平均株価も大幅下落して、保有する国内株式でも評価損が膨らみ、金融危機関連損失が6社合計で約4500億円にも達する見通しだ。
深刻なのは損害保険ジャパンで、09年3月期は520億円の最終赤字(従来予想は540億円の黒字)と、03年以来6期ぶりの赤字に転落する見通しだ。証券化商品の元利払いを保証する金融保証保険で700億円の損失が発生する恐れが強まったためだ。
金融危機の前は証券化商品が活発に売買され、金融保証保険は保険料収入を稼げた。だが、危機の深刻化で、保証していた証券化商品が格下げされて、価格が大幅に下落し、損失を肩代わりしなければならなくなった。損保ジャパンは事態を重視し、経営陣の責任を明らかにするための調査委員会を設置した。