原因究明は困難な情勢
流出した経緯については、大学は
「08年7月に、専門性の高い嘱託職員が、整理作業を進めるために、データを自宅に持ち帰った。作業中のファイルが学外のPCからファイル交換ソフトを介して流出した可能性がある。同一のファイルは大学には存在しない」
と発表。早稲田大学広報室によると、情報流出にかかわった嘱託職員は、
「元々はエクセルのファイルだったものを、データベース化しようとして(データベースソフトの)『アクセス』のデータに変えようとしたが、上手くいかなかった。そこで、ITスキルに長けた学外の知人に相談した」
などと説明しているという。同大広報室では、
「この嘱託職員が知人にファイルをメールで送信したかどうかは確認できていない。職員のPCからは、すでにファイルが削除されている」
とも話し、「証拠物件」は失われた状態。原因究明は困難な情勢だ。
大学側は
「関係の皆様には深くお詫び申し上げたい。今後再発防止策を徹底し、早急な信頼回復に努めたい」
とのコメントを発表したが、流出した内容が内容なだけに、信頼回復には時間がかかりそうだ。