成長見込める「携帯ユーザー」の取り込みを期待
「mixi」を取り巻く経営環境も当初から大きく変化してきている。ミクシィの2008年度第2四半期(7-9月)の決算では、売上高が前年同期比18.9%増の29億3800万円、営業利益が同比9.8%増の9億9100万円だった。PVはPC版が50億PV程度で「頭打ち感」がある一方、携帯版では着実に成長し、08年9月の段階で、97億8000万PVに達している。
同社が出した、広告売上をPVで割ったページあたりの広告価値の試算では、PC版が横ばいであるのに対し、携帯電話版は順調に成長している。こうしたことから同社は、携帯電話版の広告で、トップバナーの単価を引き上げるなど、携帯版での収益を強化する考えだ。
「mixi」の年齢制限の緩和についても、携帯電話を頻繁につかう若年層のユーザーを取り込む狙いもありそうだ。井上トシユキさんは、「モバゲータウンのように、若年層のアクティブユーザーを取り込んで、広告を取りやすくするという狙いがあるのだろう」と分析している。