遅刻した社員が罰として、駅の構内で大声をあげて反省文を読む動画が、都内企業の社長のブログに掲載された。「YouTube(ユーチューブ)」にアップしたものだが、ネット上での公開に「パワハラでは」といった批判的なコメントが相次ぎ、ブログは「炎上」状態に陥っている。ただ、同社は「取材は全面的に断る」としている。
「あらたに目覚まし時計を3つ購入し、計9個にします」
問題とされた動画は、貸会議室運営会社・社長のブログ(2008年11月19日付)に掲載された。ブログでは、
「先日遅刻の罰則を決めたのですが。●●さんが3回目の遅刻をしてしまったので、その罰の様子を載せます。駅に一人で行き、駅員に許可をとって撮影してきたものになります」
とした上で、反省文らしきものを大きな声で読み上げる男性を撮影した「YouTube」の動画が掲載されている。この男性は駅構内と思われる場所で「お客さんや社長に多大なご迷惑をおかけしました」「あらたに目覚まし時計を3つ購入し、計9個にします」などと約2分半にわたって読み上げている。
「YouTube」の説明文でも、
「株式会社●●では、遅刻の罰の一つとして、駅での反省文の読み上げを行っています。一人で駅に行き、駅員の許可をもらって、行います。その様子です。笑いなどはありません」
と書かれており、動画の再生回数は2008年11月25日昼時点で5万回を超えた。
「遅刻の罰則でおもしろいものがあるようでしたら、募集します」
この動画はインターネット上で大きな反響を呼び、社長のブログのコメント欄には
「罰と虐めの区別が付かない軽率な行動を普通に出来るんですね」
「こんな動画をUpして何になるのですか?会社の為?社員の為??それとも貴方の自己満足??」
といった批判的なコメントが殺到。「パワハラ」を指摘する声も少なくないが、11月21日には社長の名前を名乗るユーザーから「意識の問題が大きいですが、意識の向上を図りながら何かしらの対策も必要なのでその一環としての罰則です」と、罰則の説明をしているようなコメントが投稿されている。
しかし、2008年11月24日の同社長のブログでは「遅刻の罰則でおもしろいものがあるようでしたら、募集します」と新たに書かれたこともあり、ブログのコメント欄が罵詈雑言で荒らされる事態に発展。巨大掲示版「2ちゃんねる」でも大きな話題になり、「祭り」状態になっている。
ネット上で罰則を大きく公開した意図は何だったのか。J-CASTニュースでは同社に取材を試みたが「取材は全面的にお断りしている」「とにかく業務内容に関することではないのでお断りさせて頂く」という返答だった。