未婚男性に対する意識調査で、7割以上が「現在恋人がいない」と答え、「恋人はクリスマスまでに欲しくない」が5割以上にのぼることが分かった。独身男性のクリスマスに対する意識が低下し、不景気の影響も手伝ってか、クリスマスのホテルはなかなか予約で埋まらない。さらに、「今の20代のお金を使わない傾向がだんだん影響しているようだ」といった声もホテル側から聞かれ始めた。
07年は全て満室、08年の予約状況は80%
インデックスとポイントオンは2008年11月14日、20代30代未婚男性500人を対象に行った2008年のクリスマスに対する意識調査の結果を発表した。それによれば、「現在恋人がいない」と答えた人が71.2%に上り、そのうち「クリスマスまでに恋人は欲しくない」とする人が52%にのぼった。「恋愛に対して積極的でない未婚男性の傾向が見られます」と調査では見ている。
また、クリスマスの予定については、約2か月前の調査時点で決めている人は極めて少数で、55.8%の人が予定を決めないままクリスマスを迎えようとしていることもわかった。調査は11月6日~11月9日に携帯電話のWebアンケートで行った。
「今の20代のお金を使わない傾向が影響しているようだ」
と話すのはインターコンチネンタル東京ベイの広報担当者。08年のクリスマス、クリスマスイヴは平日ということもあり、週末とクリスマスが重なった07年に比べれば客室の予約はやや低調気味。「若者が中心のイベント」ということもあり、不景気の影響もさることながら、「若者の意識」の変化も影響しているようだ。
ホテル阪急インターナショナルでは、07年は全て満室状態だったが、08年の予約状況は80%ほど。「平日ということもあり、動きとしては前年並み」と見ている。京王プラザホテルのクリスマスディナープランは「これまでは昨年と大きな違いはない」(同ホテル広報担当者)というが、「実感としては出足が遅いかもしれない。あと1~2週間もすれば違いが出てくるか分かるかもしれない」と見ている。
女性は「クリスマスなので奮発してもらえるとうれしい!」
「クリスマスが平日というのが痛いところ。各社とも集客に魅力的なプランを考えて対策を立てている」
とあるホテル業界関係者は話す。一方で、あるホテル社員は、
「10年前ともなれば、クリスマスの宿泊プランが発表されると途端に電話がかかってきて予約がいっぱいになった。ここ数年はじっくり計画を練るのか、落ち着いた傾向がある」
と、若い客層の意識の変化を指摘する。これから予測される不景気の影響と、若者の意識の変化に頭を悩ませている、ということのようだ。
ただ、この傾向は「独身男性」に往々にして見られる意識の変化でもありそうだ。プランタン銀座が同社のメールマガジンの女性会員向けに行ったクリスマスアンケート調査では、「恋人に期待するクリスマスプレゼント」の平均価格は不景気にもかかわらず、07年から4414円も高い、5万827円だった。
「あくまで期待値で聞いているため、『クリスマスなので男性には奮発してもらえるとうれしい!』というちゃっかりした女性心理が結果に現れたのだろう」
とプランタン銀座では分析しており、「独身男性」のクリスマスへの意識の低下との違いが際立つ結果になった。