「スマートフォンではないケータイ」に根強い支持
もっとも、専門家からは、グーグルケータイの目新しさに疑問符を投げかける声も聞こえてくる。携帯電話に詳しいジャーナリストの松村太郎さんは、
「スマートフォン化と、『ケータイらしさ』を磨くための動きとのせめぎ合いが続くのでは」
と話す。例えば11月19日には、シャープが800万画素カメラ搭載の2機種を発表したばかりで、ケータイとしては異例の高画質カメラを搭載している。これらの、何らかの特徴を持った「スマートフォンではないケータイ」には一定の根強い支持があることや、既存のケータイとスマートフォンとでは使われ方も異なるため、必ずしも、すぐに「スマートフォン一辺倒」になる訳ではない、との見方だ。
さらに、NTTドコモは11月5日に「『PRO』シリーズ」と銘打ってスマートフォン5機種を発表したばかりで、「グーグルケータイ」は、ドコモのスマートフォンの中でも差別化を迫られそうだ。
松村さんは、
「Gメールだけでなく、普段からグーグル上で地図を見たりドキュメント管理をしているような利用者にとっては歓迎されるのでは」
と話し、いわば「グーグルのヘビーユーザー向けには商機あり」ということのようだ。