「インサイダー取引に該当する可能性は否定できない」
ただ、契約に基づいて機械的に売買を続けていたことや、利益を得る意図がみられないなどを理由に、松尾委員長は「インサイダー取引とは断定できない」などと述べ、判断は捜査当局に委ねるとした。
報告書発表後の報道では、パリバの行為は「インサイダー取引の可能性が強い」と伝えられた。外部委員会が記者会見で配布した資料を基にした報道内容だったが、検討委員会は会見した同日深夜、「インサイダー取引に該当する可能性は否定できない」と表現を微妙に修正。パリバも「インサイダー取引規制に抵触するものではない」とのコメントを発表した。
パリバの安田雄典日本代表は11日の会見で、「報告書の内容を重く受け止める」などして経営陣の処分を行うと述べた。しかし、具体的な処分内容には「社員のプライバシー」を理由に明言を避けた。こうした姿勢にも批判があがっている。