10月の販売量は過去最高
プラチナ投資が盛況なのは、株式や債券などの相場が混乱し、行き場を失った投資マネーが流れてきたこともあるが、何と言っても価格の下落。6月以降の平均価格で、毎月1000円ずつ下落していて、「これほど激しく、一気に落ちたことはなかった」(田中貴金属工業)と話す。
「以前に比べて、いろいろな人がプラチナに興味をもっているようで、相場を気にしている」とし、相場の動きをアップしている同社のホームページへのアクセスも増えているようだ。投資家の価格への感度も高まっている。
田中貴金属工業が11月12日に発表した10月の投資用プラチナ地金の販売量によると、10月の販売量(2001年1月=100とする指数)は2412で、わずか1か月間で07年の年間販売量の1.3倍を上回った。9月と比べて3.2倍増え、前年同月比ではなんと17.6倍にも膨らんだ。
1グラム3000円台にまで下がったことで、価格の上昇を期待した人が「いまが買いのチャンス」と、同社の直営店「GINZA TANAKA」にも列をつくっている。